整形外科クリニック レセプト業務改善プロジェクト

レセプト一次チェック自動化 — プロジェクト全体像

過去のレセプト指摘をルール化し、人の見落としを減らす「一次チェック」を自動化する。守り(査定・返戻の防止)と攻め(算定漏れ=増収)の両面に効くツールを目指す。

更新日:2026-06-13 対象:外来(まず着手) → 入院・労災へ拡大 レセコン:富士通HOPE 院内点検:レセプト博士NEO
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現在地:試作ツールが動く形に。次は実データ待ち+辞書の中身の確定

ルール確定(STEP2)に加え、部位辞書・特定疾患マスタ(令和6年改定の正本準拠)を整備し、試作ツールに 画像部位整合(R-03)・特処56点(R-05)・薬剤辞書の編集画面を実装しました。ブラウザで触れるデモを公開中(下のリンク)。残るは実UKEサンプルの到着と、薬剤→病名辞書の中身の確定(医事レビュー)です。

公開デモを開く ↗ rese-check-demo.pages.dev(合成サンプルデータ)

全体の流れ(STEP1 → STEP5)

STEP2 で確定した重要な発見(令和6年改定)

特処の要件
特定疾患処方管理加算は特処1が廃止され、56点に一本化。要件は「特定疾患を主病+28日以上の処方+月1回」。試作の旧ロジック(特処1/2・薬剤単位)は誤りで、改定対応版に修正済み。
対象疾患
腰椎ヘルニア等の運動器疾患は特定疾患の対象外=整形の主病では特処は算定不可。一方胃炎・十二指腸炎は対象なので、胃薬の根拠病名「慢性胃炎」を主病にすれば特処の算定機会になる(病名漏れチェックと直結)。
湿布
1処方63枚が上限。超過時は理由+1日用量・投与日数のコメントが必須。コメント欠落・枚数超過を機械検出できる。
設計上の核
「薬剤→必要病名 辞書」が再利用可能な中核資産。病名漏れ(最多)と特処(増収)の両方に効くため、この辞書を医事担当の知見で育てるのが精度向上の鍵。

整備したデータ資産・ツール機能

3つのルールマスタ

ルールエンジンの土台。再利用可能なデータ資産として育てる。

  • 薬剤→必要病名 辞書:編集可。R-10/R-05が参照
  • 部位辞書:整形18部位の画像↔病名対応。R-03で使用
  • 特定疾患マスタ v2:令和6年改定の正本準拠。R-05で使用

試作ツールの実装機能

サーバ不要の単一HTML。ブラウザで触れるデモを公開中。

  • 一次チェック:R-10 病名漏れ/R-04 湿布/R-05 特処/R-03 画像部位
  • 薬剤辞書の編集画面(追加・編集・削除が指摘に即反映)
  • マスタ参照(特定疾患マスタ・部位辞書)
  • 採否ログ(採用/却下/保留)による学習ループ
特定疾患の正本
特定疾患マスタは厚労省 傷病名マスター更新通知(令和6年6月)に準拠。区分は05=算定対象 / 00=対象外。基本名称に「高血圧・糖尿病・高脂血症」を含む病名は原則対象外(更新通知で350件中332件が対象外へ)。アナフィラキシー・ギラン・バレー症候群は新たに対象。例外として高血圧性心不全は「心不全」で対象を維持。

今後の構想

学習ループの運用

AIの指摘に人が正誤を返し、精度が上がる仕組み。

  • 指摘候補を表示 → 採用/却下/保留を記録
  • 却下が続く薬剤は「参考扱い」に自動降格
  • ルール精度・辞書信頼度をダッシュボード化

対象範囲の拡大

外来で効果を確認してから横展開。

  • 外来(現在)→ 入院 → 労災へ
  • A級(機械判定)から着手し B/C級へ拡張
  • 縦覧(3ヶ月)データで術前検査セット等にも対応

データ連携の確定

最優先論点。患者情報を扱うため院内完結。

  • HOPE/レセプト博士NEOからUKEを出力
  • 匿名化UKE(receiptc_convert)で安全に検証
  • 医薬品マスタ・傷病名マスタで名称/区分を解決

必要マスタ・辞書の整備

ルールを動かす土台データ。

  • 薬剤→必要病名 辞書(院内採用品で確定)
  • 画像部位↔病名部位 の部位辞書
  • 特定疾患区分マスタ(厚労省 傷病名マスター)
  • 貼付剤・向精神薬のコード集合

次の一手

優先タスク状態
B部位辞書(画像部位↔病名部位)の初版作成
整形18部位を整備。R-03 画像部位整合チェックに組込済。
完了
C特定疾患マスタの整備
令和6年改定の正本(厚労省 傷病名マスター更新通知)準拠。R-05に組込済。
完了
A薬剤→必要病名 辞書の中身を確定
編集画面は完成。最多2,096件の病名漏れに直結。中身の確定には医事担当の知見が必要。
医事レビュー待ち
D実UKEサンプルの取得
取得依頼書を別担当へ配布済み。到着後、パーサのフィールド突合→精度検証へ。
依頼中・待ち
レセプト一次チェック自動化プロジェクト / 整形外科クリニック向け / 社内資料(最終更新 2026-06-13)
診療報酬の解釈は令和6年改定に基づく。実運用前にクリニック医事担当の最終確認を要する。